こんにちは、ぎらりょうです。
いやー、苦しい。
勝ちがないというのは苦しいということを久しぶりに思い出す昨今。
ですが、これは苦しいだけなのか?
ということを考えてみると、意外と希望が出てきたので今回はそれを書いてみようかと思います。
今回も2節振り返りを行いますので一緒に思い出してみましょう。
1.最後の最後で勝利の女神が逃げた甲府戦
まずは水曜日に行われたヴァンフォーレ甲府戦から。
いやぁ、悔しかったですねぇ。
試合全体を見ると本当に大健闘。
それでも、あと一歩が足りなかった。
試合展開としては先制される苦しい立ち上がりも、すぐに同点に追いついてイーブンに。
その後勝ち越しを許すもさらに追いつく執念を見せますが、最後の最後。
シュートミスで飛んだボールが逆サイドの選手の頭にピンポイントで飛んでいき、失点。
これが決勝点となり、敗戦となりました。
いや本当に最後の失点が悔しすぎる。
こちらの対応ミスであったり完璧な崩しであればまだ納得させられるのですが、これは別。
勝利の女神よ、そんなにギラヴァンツ北九州に試練を与えるのか、という慟哭。
といってもそういう偶然のゴール以外では大健闘。
失点が多いことこそ反省点とはいえ、累積から復帰して2試合目でキレキレの動きを取り戻した髙橋大悟。
エースレレにも待望のゴールが生まれ、期待の藤原くんがアシスト。
チームの軸が復調、そして期待の選手による結果。
こういった点では明らかにプラスだった試合だと思います。
でもやっぱり最後の失点はくy(以下略)
2.最後の最後で取りこぼした長崎戦
そして土曜日の試合。
うん、悔しい。
色々な面で、悔しい。
試合に入る前に、別の悔しい点を。
「昇格を争う」「勝ち点同数の」「九州ダービー」
こんなシチュエーション、滅多にないんですよね。
いやできれば毎年見たいしJ1で見たいですけど。
これ、今年が例年通りの開催だったら恐らくチケット完売も全然ありえた状況だったと思うんです。
実際、8,000人上限の今回ですら6,000人近くの動員があったので通常なら確実に1万人は超えてたでしょう。
それにこの状況でも拍手の音も含め本当に盛り上がる雰囲気でした。
これがチャント声出しOKの環境だったら……
アウェイ遠征もなんの制限なくできるなら……
あまりにも惜しい。
本当に許さんぞコの字のウイルス。
とまあ試合と別の悔しさを吐露したところで内容へ。
昇格争いのダービーにふさわしい、心臓の替えがいくつあっても足りない素晴らしい緊張感のゲームでした。
一貫した戦術で攻撃的に行くギラヴァンツ北九州、守備を固めつつ切れ味鋭いカウンターで喉元と我々の心臓を止めに来るVファーレン長崎。
一進一退の攻防にスタジアム中が目を奪われました。
前半序盤は長崎の分厚い攻撃。
しかしそれを跳ね返した北九州に今度は流れが傾きます。
エースレレ、町野を中心に積極的な攻撃を見せ、長崎を封じ込めます。
ただ大きかったのは、ここで点が入らなかったこと。
やはり押している時間だからこそ、もっと決定機が欲しかった。
ボールを握れていて、チャンスも作れていた一方でゴールに直結する決定機はあまり多くなかったなぁというのが率直な印象でした。
決定力、というものは個人依存やそれこそ前節のように運依存の部分もあります。
ですがそれは最後の最後に必要となるもの。
その一歩前に必要な決定機がなかなか作れなかったことがこの試合の趨勢を決めたのかなと思います。
後半に入ると前半みせていたチャンスのシーンもなかなか作れない状況に。
ここで前節のスタメンである鈴木くんを投入。
レレがトップで鈴木くんがトップ下という前節ついに機能したシステムに。
その交代が功を奏したのか、ふたたび流れは北九州に。
そしてついに均衡が崩れます。
交代出場の新垣くん。
あまりにも見事な縦のスルーパスを抜けだした福森くんへ。
そしてボールを受けた福森くんの視線の先にはエースの姿。
相手の股を抜く素晴らしいクロスに上手く合わせたエース。
#ディサロ燦シルヴァーノ 選手の先制ゴール💥#新垣貴之 選手の柔らかいスルーパスに抜け出した #福森健太 選手が上げたクロスボールを #ディサロ燦シルヴァーノ 選手が魂で押し込む🔥#ディサロ燦シルヴァーノ 選手は今季12ゴール目🌻#Giravanz #ギラヴァンツ北九州 #ギラヴァンツ pic.twitter.com/862YtpoviJ
— ギラヴァンツ北九州 オフィシャル (@Giravanz_staff) 2020年10月17日
ギラヴァンツ北九州、苦しい流れをついに覆した先制点。
このゴールにスタジアム中が沸きました。
そしてベンチも勝負に出ます。
先制点を決めたレレに変えて河野くん。
そう、FWに変えてDFの投入。
この1点を守り切る、というベンチからのハッキリとしたメッセージ。
これは選手だけではなく会場全体も分かったことでしょう。
その時、長崎も動きます。
ルアン、投入。
前半戦で戦った時に、この選手が入ってから押し込まれ敗北したというトラウマ。
そんな選手を切り札で送り込んだ長崎の手倉森監督。
ベンチでも戦いが起こっていることがよく分かる場面でした。
そしてその采配対決の勝負は、長崎に軍配。
ゴール前、ボールをカットしようとした藤原くんのプレイがファール。
このボールを蹴るのは、投入のルアン。
彼の足から放たれたボールは、この試合でボールを握り続けたキーマン・カイオセザールにピンポイントで直撃、そして揺れるゴールネット。
北九州、逃げ切りを図るも最後の最後に追いつかれてしまいます。
ここで動揺してしまったのか、ミスも多発する状況に。
しかしここで何とか踏ん張り、引き分け。
それでも勝ち点2を失ったという捉え方になってしまうような痛み分けとなってしまいました。
いやぁ、悔しい。
前半で点が取れていたら。
2点目が取れていたら。
ファールがなければ。
パンチングできていたら。
選手サポーター関係なく、こんな後悔を思ったのではないでしょうか。
実際、試合終了の笛と同時に北九州の選手は全員が倒れこむという状況。
特に失点の原因となるファールをしてしまった藤原くんの悔しさは、試合終了後の姿を見るだけでも想像を絶するものだったと思います。
本当に、悔しかったですね。
3.この2試合から見えた光明
最後にこの2試合を通して見たときに気づいたことを少しばかり。
まず対戦相手に注目してほしいです。
この2チームがどういう相手だったのかを。
そう、前半戦で負けた相手です。
特に甲府戦は前回の記事でも書きましたが完敗という文字がふさわしい負け方でした。
長崎戦もリーグ再開初戦に対戦、海外籍選手ふくめフィジカルの違いを見せつけられ敗戦しました。
そんな相手に対し、後半戦である今回は前半戦とは比べ物にならないほど高レベルな試合ができました。
これって、本当にすごいことだと思います。
なぜなら半年も経っていないから。
つまりこの短期間で戦術中心に成長したからこその結果なのだと思います。
結果こそ1分1敗ですが、甲府戦は0-3の完敗からほぼ引き分けまで食らいつき、長崎戦では先制点を奪いあと一歩のところまで追い詰めました。
そもそものスタート地点を考えても、優勝したとはいえぶっちぎりではないJ3からの昇格組。
目標ラインとしてはまずJ2残留がトップに来るような状況でしょう(これはあくまで第三者視点の目標ですが)。
しかし、結果としてみればともにJ1経験があるチーム相手に互角の戦いを行えるまでの成長を見せており、もはや残留について心配する必要もないほどの位置にいます。
それでもチームサポーター含めみんなが悔しがっている。
最後の最後でやられたことに悔しがっているというのは、まさしく”アグレッシブチャレンジャー”ではないでしょうか。
もし最近の結果を見てストレスを感じているのであれば、上記のことを思い出してみるのもいいと思います。
過度なストレスは楽しみすら奪ってしまいますので。
加えて、長崎戦のような1点を争う重要な場面で守り切る、という経験ができたのもとても大きいでしょう。
今回は悔しい結果となりましたが、この経験は必ず生きる場面がくると思います。
というよりもうすでに生きていると思います。
この結果を糧にさらに成長をしてくれるというのは小林監督あらため小林先生率いるこのチームではほぼ間違いないと期待できますから。
最後になりますが、実はまだまだシーズンは続きます。
連戦も続くので選手の皆さんは本当に大変ですが、まだまだ挽回のチャンスはあります。
このチームならきっと挽回してくれる。
そんな期待を胸にまた応援していきたいと思います。
それではまた次の更新でお会いしましょう!