ゆっくり監督ギラヴァンツPの徒然にっき。

ぎらりょうの楽屋にっき。

ニコニコ動画で投稿中、【ゆっくり監督はギラヴァンツを有名にしたい】の投稿者が動画作成の裏話から好きな話まで何でも徒然なときに綴ります。

【感想文第6回】飛ばせないOP、飛ばせない展開のアニメ『少女☆歌劇レヴュースタァライト』を語りたい。【途中からネタバレあり】

こんにちは、ぎらりょうです。

 

今週もやってまいりました、レヴューの時間。

今回取り上げるアニメは『少女☆歌劇レヴュースタァライト』です。

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なぜこのアニメにしたのか、それは今(2021年4月24日現在)まさにyoutubeにおいて全話無料放送が行われているから!(普段も1話は無料)

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そして、ぎらりょうが近年ドハマりしたアニメでもあるからです。

じゃあなぜそんなにハマったのか。

それは大きく分けて3つの魅力があったからです。

 

1.超クオリティの音楽

ぎらりょうがスタァライトと初めて会ったのはOPなんですが、このOP『星のダイアローグ』がブッ刺さりました。

説明するよりも前にまずは聞いてもらいましょう。

公式がこういう動画を用意してくれるのは布教上大変ありがたい。

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荘厳な始まりから静かなピアノの音、そして歌声が気持ちよく混ざりあう始まりで心を奪われました。

そしてサビ。

素晴らしい高揚感を感じることができるメロディー。

「指が触れるまで」の歌詞の部分でピアノの音と重なるの大好き。

この段階でぎらりょうはこのアニメの音楽にどっぷりハマったのでした。

当然OPを飛ばすことなんてできなくなっちゃったという。(普段もあまり飛ばしませんが)

そこに惹かれて見始めたぎらりょうを待っていたのはさらにクオリティの高い音楽の数々でした。

BGMの担当がまず好きな作曲家さんだったということ。

迫力ある音楽が特徴、『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』などで活躍されている加藤達也さん。

前回取り上げた『宇宙よりも遠い場所』で音楽を担当された藤澤慶昌さん。

大好きな作曲家さんのダブル体制というだけでも最高だったんですが、生み出された曲ももちろん最高。

この作品は「演劇学校」が舞台であり、秘密の地下劇場で「トップスタァ」になるために選ばれた生徒たちが戦うというアニメなんですが、演劇がテーマなので戦う時も歌って踊って奪い合うんです。

よく分からないなら1話を見るほうが早いです。

歌って踊って戦うということは、戦闘シーンでは音楽がつきます。

この音楽を以下レヴュー曲と言いますが、このレヴュー曲が素晴らしすぎる出来。

登場人物のキャラクター・想いを表すレヴュー曲の数々に心を奪われました。

今では長距離移動の時は作品登場順でレヴュー曲を聞いてます。

そのくらい心を奪われる音楽を楽しめたというのがハマった理由の一つ目です。

 

2.何度も見返したくなる仕掛け

この作品、本当によく作りこまれていて、様々な伏線や何度も見ることになるものにまで仕掛けがされており、全部見た後にはもう一度見たくなる、そんなアニメに仕上がっているのです。

いやもっと言えば途中で初めから見直したくなるかも。

特にこのアニメは「繰り返し」という要素が大切で、この要素がクライマックスの気持ちよさを高めているのです。

詳しく語っちゃうと普通にネタバレになるので語るのは後にしますが、その仕掛けに気づいたときには「このアニメやってくれたな!」となると思います。

 

3.東京タワーに行きたくなる

これ、ぎらりょう個人的な話なんですが東京タワーが聖地となる作品は『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツオトナ帝国の逆襲』以来見てなかったんです。

ものすごく久しぶりの東京タワーが出る作品だったんですが、この東京タワーがとても重要。

主人公と幼馴染の約束のタワーであり、この作品においてとても大切な場所となるのです。

作品中でもメインの扱いを受ける回も複数あり、一番印象に残る聖地になると思います。

というかこの作品で思い知ったんですが、夜の東京タワーって本当に綺麗なんですね。

それくらい印象的な場面で東京タワーを使ってきます。

なのでこの作品を見終わったときには東京タワーに行くことを考えることでしょう。

 

以上の3つがスタァライトにハマった理由であり、おススメ出来る理由になります。

これ以上語るとネタバレになります。

なので一旦線引き。

未見の方はぜひスタァライトの世界を知ってから戻ってきてください。

その時にはあの頃には戻れない何も知らなかった日々、胸を刺す衝撃を浴びてしまいますが。

もう見たよっていう舞台創造科の皆様はこの後の感想を見て、確かにあの日見た弾けた星のキラメキに想いを馳せてみるのはいかがでしょうか。

 

ということで、以下ネタバレタイムです。

まだ見てないならまずは見てきな!
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前半でも語りましたが、本当にこのアニメ「繰り返し」要素が素晴らしいですよね。

第一の繰り返しとしてばななの正体が分かった時。

1話から見直して気づくばななのセリフの本意。

久々にゾクッとする演出に会えたなぁと。

 

第二の繰り返し、変身バンク。

1話で心をつかんだ変身バンク、回によってはショートバージョンも使われますがラストの変身バンクは1話と同じ、しかも1話と同じ流れでの変身バンクは鳥肌が立ちました。

ああいう1話と最終話で共通の部分がある時だけに分泌される快感成分、絶対ありますよね。

 

そして第三の繰り返し、OPの映像。

まさかクライマックスで今まで何度も見てきた割れた前掛けが戻るカットが入るなんて予想もしてなくてうおおおおおおって声が出ました。マジで。

ぎらりょうはこういう演出に弱いんですよ。

OPという何度も見るであろう部分に伏線を仕込むっていうやつ。

 

そしてこれはこの記事書くために見直してて気づいたんですけど、7話の終わりにばなながカメラ側に向かって話しかける演出、あれも最終話でキリンが第三の壁を超えて話しかけてくる演出の繰り返し要素なのかな?と若干思ったり。

あのシーンのバナナ怖すぎて怖いんですよね、大好きだけど。

 

この流れでばななの話なんですが、彼女のキャラクターは本当にいいですよね。

才能があるのに中学の時に所属した演劇部がつぶれ、聖翔音楽学園に入学。

そこで人生最高の劇をし、満足感に包まれるが2年生次で劇を一緒に作り上げた同級生が退学。

このことでみんなを守りたい、みんなと一緒に最高の舞台を演じ続けたいという想いからオーディションに参加、どれくらいの年数が経ったか分からないほど勝ち続け。

それでも乾きが満たされない。

そしてロンドの終わりに分かる、守りたいという欲望で人を縛り付けていたという実態。

なんというか、本当に憎めない黒幕なんですよね。

彼女がみんなを守りたくて再演を続けたという面は本心だと思いますが、その奥底にはそれぞれで勝手に行われる成長を認めたくないという毒親的な面と、まったく逆の自分が安心したものを手放したくないという子供のような独占心の面。

それは前に進んだら何かを失うことになるという個人的な恐怖心からくる想い。

その相反するいくつもの面が彼女の魅力を高めているなと思うんです。

なんというか、今書いた面について全部分かるんです。

だから憎めないし、むしろ救われてほしいと思うんですよね。

そんな思いを見事に受け止めてくれたのが星見純那。

彼女がいてくれて本当によかった。

そうやって想いが成仏したかと思ったばなな、ロンドロンドロンドでまたなんだか不穏な立ち回りをやっているんですけどこれはまた別のお話。

 

閑話休題、今度は1話ずつ振り返ってみようかと。

 

1話、導入のワクワク感たるや。

戯曲スタァライトの一節から始まる開幕だけでもワクワクさせてくれました。

そこから始まる女子高生の日常。

どういうアニメなんだ?となっているところに飛び入りするレヴュー。

そして変身バンク。

ここで完全に心を奪われましたよね。

「世界を灰にするまで」という楽曲の素晴らしさもあり、食い入るように見ている状態にあのOP。

もうこれでノックアウト、視聴決定しました。

 

2話、星見さんのレヴュー曲の良さ。

まず冒頭で星見さんが出たときの安堵。

レヴューに負けたら一人づつ消えていく方式じゃなくてよかった。

まあたぶん他のオーディションではキラメキを奪われた人がフェードアウトしたのかもしれない。

あ、ごめんなさい書いてる途中に急に思いついたことがあるんで書きます(ライブ感)。

2年生になった時に退学した二人、明確な理由って説明ありましたっけ。

まさかなんですけど、オーディションに参加して負けたとか……?

それでキラメキを奪われ、モチベーションをなくして退学したとか……?

まあ、今思いついただけの思い込み100%の与太話です。

はい戻ります。

そして渇望のレヴュー。

星見さんが持つ渇望を表す壮大で激しい曲調。

それでも約束の力で勝つ華恋。流石主人公。

でも負けたことで肩の力が抜けた星見さんよかったね。

 

3話、天堂真矢の圧倒的ラスボス感。

いやもう天堂真矢の歌唱力よ。

聞いてて鳥肌が立ちました。

ぎらりょうは鳥ではありません。

 

4話、聖地巡礼したくなる神聖な東京タワー。

8話につながってくるロングパスの回。

夜に赤々と輝く東京タワーの神々しさ、そしてその前で約束を確認しあう二人。

朝帰りコンビを匿う99期生達が見せるコミカルさに救われましたよね。

重いだけの話じゃないんだっていう。

 

5話、ギャグに見せかけた重いテーマ。

お世話の対象を奪われたまひるちゃんのレヴュー。

全体的にコミカルで楽しいレヴューなんですけど、奥底にある想いは本当に重いものでしたね。

地元の期待を背負って名門校に入学したはいいものの自信がつかず。

そんな状況でお世話できる子がいることで平穏を保っていましたが、それも手から離れ。

「また私に、お世話焼かせてよ!」っていう叫びに込められた孤独・失望の感情が刺さり、ジーンときました。

 

6話、痴話喧嘩と神曲

香子さぁ……という回。でもそんな香子が好き。

この回の見どころはレヴューの演出。

今まで気づいていなかった大切な人から寄せられた想いを受け止めることができた香子。

その覚醒の瞬間に舞台装置が倒れ、大きな桜が佇む香子の舞台になるという一連の流れはレヴュー曲と合わせて何度でも見たくなる素晴らしいアニメーションだと思います。

そしてCパートでゾックゾク。

 

7話、大場なな。

「ロンド・ロンド・ロンド」という美しいピアノ曲に彩られる不穏な空気感がたまらない。

この回も見直してて気づいたんですけど、盛んに映されるミロのヴィーナス、意味合い的には未来は決まってないからこそ美しいという暗示なのかな?という発見。

大場ななという怪物がなぜ生まれたのか、1話をかけて描く印象的な回でした。

 

8話、「RE:CREATE」。

今まで謎に包まれていた神楽ひかりにスポットが当たる回。

この回のレヴュー。最高です。分かります。

「RE:CREATE」という神曲

始まりからブルっと来るくらい素晴らしいイントロ。

圧倒的強者のばななからくる攻撃を短剣で防戦一方のひかり。

それでも次第に押され、舞台はひかりがキラメキを失ったロンドンの舞台と同じに。

そんな絶体絶命のピンチに頭をよぎるのは、華恋との約束。

赤く照らされた東京タワーの下で確認しあったあの日。

あの場面でオルゴールパートは卑怯なんよ。

そして、ひかり覚醒。

”2人の夢が、開くわ”

舞台の光が集中し、進化するひかりの武器。

そしてひかりに呼応する舞台。

頭上から落ちてくる東京タワー。

「第二幕 華、開くとき」という副題でテンションはマックス。

”奇跡、起こせる”

圧倒的に不利な状況からキラメキを再生産し、勝利。

本当にこの回のレヴューは何度見ても飽きない。何度でも見たくなる出来。

そして見ると今度は4話を見たくなる。

4話を見ると、また8話に戻ってくる。

永久機関が完成しちまったな。

ノーベル賞スタァライトがいただいた。

本当に大好きな回です。全人類見てほしい。

 

9話、輪廻の終わり。

ひかりに負けたばなな、完全に余裕がなくなっていく中でこの再演が今までと全く違うのはひかりの存在ではなく、飛び入り参加の華恋の存在が重要だと確信。

レヴューでの対決をします。

2人の対決は、華恋に軍配。

ばななは失意に暮れます。

そんな時に隣に来てくれるのが星見純那。

この時の「ロンド・ロンド・ロンド」の使い方がすごく好きで。

7話での使われ方は綺麗な曲調と裏腹に永遠に続く再演の輪廻という不釣り合いの不気味さを演出していましたが、この回では正真正銘美しい曲としてばななの立ち直りを彩ってくれます。

こういう音楽での演出もすごく印象的なんですよね、スタァライト

 

10話、西條クロディーヌ。

クロちゃんホント好き。

1番になりたい、あの存在を負かしたいと常に思っているけど、その存在が自分以外の存在に負けることには意地でも認めないという愛。

クロちゃんという存在があるからこそ、天堂真矢はより高みに登れるんですよね。

本当に相思相愛。

でも劇場版でいいからクロちゃんの個人レヴュー曲を聴きたいお……

 

11話、振り返りは効くんよ。

オーディションに合格後、姿を消したひかりと探し続ける華恋。

そんな華恋をみんながサポート。

そして気づく、戯曲スタァライトの本質とひかりの居場所。

そこに向かう道中が本当にいい。

これまで戦ってきたみんなが背中を押してくれる。

まさにクライマックスに向かう道中という感じがすごくいい。

「舞台少女心得 幕間」という曲名もいい。

愛城華恋が積み上げてきたものを実感する回でした。

 

12話、集大成。

後半冒頭にも書きましたが、やっぱりこの回は変身バンクとOPのリフレインが印象的。

この仕掛けにはやられた!と思いましたもん。

ここまで見続けた視聴者へのプレゼントかな、と思います。

そしてひかりと華恋の意地の張り合い。

最後に制したのはキラメキを再生産し続けた華恋。

華恋の髪留めが溶鉱炉に落ち、エンジンがかかればもうここまで見た視聴者には何が起きたか分かります。

”信じよう 二人なら 運命の続き”

アンコールの文字に歓喜

OPのあのカット、そしてアタシ再生産。

極めつけに約束タワーブリッジ

2人の約束の地、東京タワーが2人の架け橋となる演出。

見続けてよかった、そう確信するシーンの連続。

最後は「星摘みのレヴュー」。

”ずっと望んでいた 二人のスタァライト

最後の最後、OPがEDになる演出も好きですが、なにより歌詞。

”出番をずっと待ってた 光のない舞台袖 待っている人がいる 優しい笑顔で”

星のダイアローグ2番の歌詞が本当に好きなんです。

その歌詞を最後の最後に持ってきたのが、すごくいい。

そしてOP冒頭のカット。

オーディションで戦った全員の姿に、ひかりちゃんが加わるあのシーンでジーン。

そして終幕。

 

全話通して感想をつけましたが、本当にいい作品だったなという想い。

最初はこんな難しい名前覚えられないよーとなっていたのに、終わってみれば全員の名前をすっかり覚えるほどにはドハマりし、劇場版の報せを聞いたときには大歓喜

『ロンド・ロンド・ロンド』の公開すぐ見に行って色んな意味で悲鳴を上げる。

あ、その時の悲鳴を記事にしてますのでお時間あればどうぞ。

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今回も興奮しながら書いてたら長くなっちゃいました。

そして来る5月21日には劇場版少女歌劇レヴュースタァライト公開。

この物語の真の結末はどうなるか。

楽しみに待ちましょう。

それでは今回はこの辺で。

 

■音楽

・「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」オリジナルサウンドトラック/藤澤慶昌 & 加藤達也

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・「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」劇中歌アルバムVol.2「ラ レヴュー ド ソワレ」

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■円盤

少女☆歌劇 レヴュースタァライト Blu-ray BOX1

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サムネイル画像

©Project Revue Starlight